日本データベース学会

dbjapanメーリングリストアーカイブ(2005年)

DBWeb2005の参加募集


日本データベース学会の皆様
ACM SIGMOD 日本支部の皆様
(重複してお受け取りの際はご容赦ください)

 土田@日立です。

 
 11月のデータベースとWeb情報システムに関するシンポジウム(DBWeb2005)
の論文募集に30件を超える申込みを頂き、ありがとうございました。論文募
集は締め切らさせて頂きました。

 さて、当シンポジウムの参加募集をアナウンスさせて頂きます。論文発表
と共に、代表的なOSSのDBMS(MySQL、PostgreSQL、Firebird)のエンジン詳解、
Stefano Spaccapietra先生からオントロジー関連動向、Google Filesystem
の開発で知られるHoward Gobioffさんから最新の検索サービスを支えるシス
テムの構成方法、SECIモデル及びそれの実応用を扱うナレッジマネジメント
など基盤から応用まで最新動向を招待講演でお聴き頂けるように準備を進め
ております。奮ってご参加をお願い致します。

 このシンポジウムが研究者のよき意見交換の場となると考えております。
多数の方にご参集頂きますようお願い申し上げます。

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データベースとWeb情報システムに関するシンポジウム(DBWeb2005)
                      -- 情報融合 --

日程:2005年11月21日(月),22日(火)
場所:日本科学未来館 http://www.miraikan.jst.go.jp/
    〒135-0064 東京都江東区青海2丁目41番地
             TEL :03-3570-9151(代表)
             FAX :03-3570-9150
主催:情報処理学会 データベースシステム研究会
協賛:情報処理学会 ユビキタスコンピューティングシステム研究会
   電子情報通信学会 データ工学研究専門委員会
   電子情報通信学会 Webインテリジェンスとインタラクション研究会
   ACM SIGMOD日本支部
      日本データベース学会
   日本PostgreSQLユーザ会
   日本MySQLユーザ会(予定)
   Firebird日本ユーザ会


【趣旨】
 情報処理学会データベースシステム研究会では、DBWeb2005シンポジウムを11
月21日(月)と22日(火)の二日間にわたり東京・台場の日本科学未来館で開催致し
ます。今回は、前年と同様に「情報融合」をテーマとして、現在セッション構成
を検討中です。セッションを特徴付けるトピックとしては、OSS(Open Source 
Software)コミュニティとの連携、検索ビジネスの最新動向、ナレッジマネジメ
ント、ユビキタスデータ管理等を準備しており、これらの特別セッションを企画
中です。本シンポジウムは、これらの多種多様なトピックとデータベース技術と
の関わりについて、招待講演、研究発表などの形態で議論する場を提供すること
を目的としております。


【プログラム:招待講演】
※ここに挙げたもので企画中のものがあります。それらに関しましては、決定
次第、Webページや各種MLにおいてアナウンス致します。

◇「データ管理の動向」

11/21日(月)午前(10:00〜12:00 13:00〜14:00:予定)
☆OSS(Open Source Software)コミュニティとの連携 セッション

趣旨
 最近のオープンソースの開発力および市場のOSSへの期待を鑑みると、商用
DBMSの機能に追いつくことも想定され、OSSコミュニティと産業界、学会との
連携など議論の場を設けたく、代表的なOSSのDBMS(MySQL、PostgreSQL、
Firebirdなど)の開発ロードマップ、各DBMSの特長技術(エンジン、インデクス
手法など)、ビジネスモデル、標準化への参画、仕様開発に関する開発プロセ
スや運営上の工夫点など、多岐に渡るテーマを取り上げたく考えております。

セッション内容
「MySQL(まいえすきゅーえる)概要」
 講演者: 村上毅(日本MySQLユーザ会)

「Firebirdの概要と構造について」
 講演者: 加藤 大受(Firebird日本ユーザ会)

「未定」
 講演者: 未定(日本PostgreSQLユーザ会)

11/21日(月)午後(14:00〜17:00:予定)
☆ユビキタスデータ管理の最新動向 セッション

趣旨
 ブロードバンドや常時接続が可能な情報・通信基盤が整備されたネットワーク
の利用や、第三世代携帯電話、ネット家電情報機器などの多様化を始めとするIT
の進化と、eマーケットプレイス、業務システム連携でリアルタイムな情報入手・
活用を目指し情報の質・鮮度を高めるなど情報利用の変化が顕在しつつあります。
例えば、RFID等により現実世界の事物(の位置等)の情報もリアルタイムで直接
処理可能になると、異種情報源を統合することが益々重要になり、ブロードバン
ド及びネット家電情報機器などの普及で爆発的に映像や音声(音楽)の情報(コ
ンテンツ)が増え、テキスト情報と統合して扱えることの重要性が増すと期待さ
れています。このようなユビキタス情報社会の到来を支える情報基盤では、いつ
でも、どこでも、誰でも、情報を入手し、しかも自由に活用が可能となる情報源
は多岐に渡り、しかも増加を続けております。 
 このセッションでは、ユビキタスコンピューティング技術の応用を踏まえたト
ピックスを取り上げると共に、現実世界の情報まで視野に入れた、次世代の情報
管理技術に関する活発な議論を期待しております。 

セッション内容
「Ontology Modularization」
 講演者: Stefano Spaccapietra(スイス連邦工科大学)
  Modularization is a familiar concept in IT. In the ontology world, it 
  appears as a key capability in the current efforts towards scalable 
  solutions that would en-able ontologies to grow to the huge size that 
  we can foresee in real world future applications spread within the Web. 
  Yet, the concept of modularization and how it applies are open to various 
  interpretations, due to the lack of clear and unambiguous definitions. 
  What exactly is a module, and what is not a module? This and many other 
  related questions are investigated in this talk, and answers given. 
  Moreover, some alternative approaches are surveyed, and an example 
  scenario is given to illustrate how modularization can be operational.

「未定」
 講演者: 徳田 英幸(慶応大学)


◇「検索・ナレッジの応用」

11/22日(火)午前(10:00〜12:00 13:00〜14:00:予定)
☆ナレッジマネジメント セッション

趣旨
 近年、ビジネスの世界で大きな注目を集めているナレッジマネジメントに関
して、計算機によりどのような支援が可能なのかを議論します。ナレッジマネ
ジメントとは、企業の経営まで考慮した、組織の中の知識及びその組織に必要
な知識を管理する手法やプロセスのことを言います。前者の知識を管理するに
は、組織のメンバの作成した資料やメールなどを管理する技術や、同期及び非
同期の議論を支援し、その議論の内容を記録するような技術が必要となります。
後者の知識を管理するには、Webやコールセンターから得られる文書から、必要
な情報を抽出して、管理する技術が必要となります。いずれも得られた知識を
構造化して保存する必要があり、データベース技術との関連が深いと言えます。
 本セッションでは、ナレッジマネジメントに関する基礎理論から、実践例、
さらにはより先進的な方法論について概観した後、データベース技術の分野か
らどのような支援が可能かについて議論します。

セッション内容
「SECIモデルに基づくインタラクティブな知識獲得」
 講演者: 土方 嘉徳(大阪大学)
 近年ビジネスの世界で注目される新しい概念としてナレッジマネジメントが
ある。ナレッジマネジメントとは一言で言えば、企業の経営まで意識して、社
員が持つ知識を管理し、活用していく環境や方法論を指す。代表的なナレッジ
マネジメントの手法にSECIモデルがあるが、この知識創造スパイラルを計算機
により支援するには、もう少しドメインの特化、コミュニケーションプロトコ
ルの規格化などの環境の限定化を行う必要がある。本講演では、そのような支
援方法の一つとして、知識をIF-THENルールで形式化した上で、複数の人間
(情報源)からの知識間の不都合を検出し、それをリアルタイムな会話による
議論のinterventionとするシステムについて述べる。また、このような環境の
限定化は、人工知能の分野では、知識獲得の研究として古くから研究されてい
る。本講演では、それらの代表的な方法論について、紹介すると共に、それら
をナレッジマネジメントに生かしていくことを提案する。

「IBMの知識マネジメント」
 講演者: 鎌田(板倉) 真由美 (日本アイ・ビー・エム)
 IBMの知識マネジメントは、コンサルティンググループが開始してから約10年、
サービス事業で取り組んでから7年の歴史を持っている。IBMの知識マネジメン
トは、属人的なノウハウ・知識を暗黙知から形式知へと変換し、ITの仕組みの
中で流通させ、それによってより多くの社員が共有・再利用するというSECIモ
デルをベースにしたサイクルを前提にしたものである。この7年の間に知識マネ
ジメントについて、IBMではさまざまな挑戦が行われてきている。さらにIBMと
いう会社自体が、ますますサービス・カンパニー色を強めてきており、こうい
った環境の変化や時の流れの中で、変化してきた・変化していくIBMにおける知
識マネジメントの姿を紹介する。

「知の創造・継承のモデル化と支援システムのデザイン」
 講演者: 池田 満(北陸先端科学技術大学院大学)
 情報システムが支援の対象とする組織における人の知的活動には、個別活動、
グループ活動、ナレッジマネジメント、協調学習などの様々な形態がある。経営
学などの領域では、この活動の合理性を高めるためのモデルが模索されており、
本研究の基礎となっている野中らのSECIモデルもその一例である。SECIモデルは、
暗黙知増幅と形式知表出のスパイラルプロセスを基本の構図として、組織構成員
の能力を、組織として集約させて発揮させる組織活動の一つの理想形を提示して
いる。本講演では、そのような多様な活動の包括的支援の実現を目指して我々が
進めている、知の創造・継承支援のシステムデザインへのオントロジー工学的ア
プローチの概要を紹介する。システムの中核になる組織知メモリは、各構成員の
知をオントロジーに基づいて構造化して集積・記憶し、組織・人・知・活動の観
点で想起する枠組みであり、この組織知メモリを通じて様々な形態の活動を連携
させる支援環境の構築を目指している。


11/22日(火)午後(14:00〜17:00:予定)
☆検索ビジネスの最新動向 セッション

趣旨
 近年、企業のIT部門でも、グループウェア、DWH、コンテンツ管理など様々
な情報活用の枠組みの中で、必要な情報にアクセスする手段として検索シス
テムを利用するシーンが増えつつあります。企業情報システムにおいては、
如何に有益なデータを効率よく収集するかが重要であるが、構造化データ(帳
票類等)、非構造化データ(文書、電子メール、画像等)がインターネット、イ
ントラネットを超えて企業内外の様々な場所に分散されて存在しています。
そのため、企業における情報基盤として、Webを始めとして広範囲の情報にア
クセスすることが益々必要になって来ています。このように、昨今の検索シ
ステムに対する要望は、単なるサーチエンジンではなく、情報資産を安心し
てアクセスでき、しかも高度な分析機能、多様な情報の可視化技術を駆使し
組み合わせるなどより情報を効果的に活用できる仕組みが重要となって来て
います。
 本セッションでは、検索ビジネスを取り巻くユーザ動向、システム環境、
及び最新技術動向など多岐に渡るトピックスをご紹介頂き、データベース分
野への期待や要望について議論します。

セッション内容
「未定」
 講演者: Howard Gobioff(Google東京研究開発センター)
 広告システム、クローリングシステム、インデックスシステム、Google 
Filesystemなど多くのシステム開発を踏まえ、最新の検索サービスを支える
システムの構成方法など紹介する。

「未定」
 講演者: 未定(Yahoo! JAPAN)

「未定」
 講演者: 竹野 浩(NTT レゾナント)


【参加費】
 DBS研究会会員            15,000円 
 会員(協賛学会会員を含む) 20,000円 
 非会員                   25,000円 
 学生                      5,000円 
 論文集のみ               12,000円 


【照会先】
土田 (masashi.tsuchida.ax [at] hitachi.com) までお願い致します。
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   土田 正士(Masashi Tsuchida) E_mail:mastsuch [at] itg.hitachi.co.jp
     (2005年9月3日から masashi.tsuchida.ax [at] hitachi.com に変更)
   (株)日立製作所 ソフトウェア事業部 先端ミドルウェア開発部
     Tel:044-549-1708(Ex 877-5607)  Fax:044-549-1718(Ex 877-5719)
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