学会員メーリングリストアーカイブ (2006年)

自律連合型基盤システムに関するシ ンポジウムのご案内


日本データベース学会の皆様

自律連合型基盤システムに関する下記のシンポジウムを開催致します。
多数の皆様にご参加いただけますと幸いです。

筑波大学
システム情報工学研究科/計算科学研究センター
北川博之

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第1回 自律連合型基盤システムに関するシンポジウム

主催 独立行政法人 科学技術振興機構 CREST領域
   「情報社会を支える新しい高性能情報処理技術」

日時:2006年6月9日(金曜)10:20〜 
17:10 (10:00 開場)
場所:秋葉原コンベンションホール5A室(秋葉原ダイビル  
5階,JR秋葉原駅前)
   http://www.akibahall.jp/
URL:http://www.osss.cs.tsukuba.ac.jp/kato/afcs2006.html
参加費:無料

開催趣旨:インターネットはオープンなネットワークであると共に,自 
律したネットワークの連合体という性質を有しています.これらの性質 
は人間社会と同じものであり,インターネットが人間社会に広く浸透す 
るに伴い,その重要性は増大していると考えられます.巷を賑わすセ 
キュリティ上のさまざまな問題も,本質を辿れば,これらの性質に起因 
するものと考えられます.我々は科学技術振興機構CREST研究と 
して,自律性を有しながら連合することができるシステムの構築原理の 
追求を目指して研究開発を進めています.これまでの研究成果と今後の 
方向性を議論することを目的として,本シンポジウムを開催いたします.

●プログラム

(1) 自律連合型基盤システムとサステーナブルシステム (10:20-11:00)
   加藤和彦(筑波大学大学院システム情報工学研究科 教授)
(2) 障害復旧のための連合型広域分散アーカイブ (11:00-11:30)
   阿部洋丈(科学技術振興機構 研究員)
(3) 仮想機械ストリーミングとその応用 (11:30-12:00)
 (原題:Virtual Machine Streaming and its Applications)
   Richard Potter(科学技術振興機構 研究員)

昼食 (12:00-13:30)

(4) 複数の計算機を有効に利用するための仮想マシン技術(13:30-14:00)
  大山 恵弘(電気通信大学情報工学科 助教授)

(5) 効率的なサービス発見のための自律ランデブー型オーバーレイネッ 
トワーク(14:00-14:30)
 (原題:An Autonomic Rendezvous Overlay Network for Efficient  
Service Discovery)
   Khaled Ragab(科学技術振興機構 研究員)

休憩(14:30-14:50,20分)

(6) 自律連合型基盤システムにおけるデータインターオペラビリティ 
(14:50-15:20)
  北川博之(筑波大学大学院システム情報工学研究科 教授)

(7) 知識発見を用いた情報源連合(15:20-15:50)
  石川佳治(名古屋大学 情報連携基盤センター 教授)

休憩(15:50-16:10,20分)

(8) 文字列解析によるサーバサイドプログラムの静的検査(16:10-16:40)
  南出靖彦(筑波大学大学院システム情報工学研究科 講師)

(9) リアルタイム通信が可能な仮想インターネットシステムの実装 
(16:40-17:10)(ビデオ・プレゼンテーション)
  登大遊(筑波大学第三学群情報学類/ソフトイーサ社代表取締役会 
長)

●発表概要

(1) 自律連合型基盤システムとサステーナブルシステム
講演者:加藤和彦(筑波大学大学院システム情報工学研究科 教 
授)
概要:自律性を有しながら連合することができるシステムの研究を概説 
する.膨大性・多様性・開放性を有する計算環境を,仮想計算機の集合 
によってモデリングすることにより,各仮想計算機が自律性を有しなが 
ら,なおかつ,連合性を有した処理を行うことができる.この概念に基 
づいて開発したシステムとして,ハードウェアの障害のみならず,ソフ 
トウェアやネットワークの障害にまで対処して,自律的に生き延びる性 
質を持ったサステーナブルシステムの概要を紹介する.

(2)障害復旧のための連合型広域分散アーカイブ
講演者:阿部洋丈(科学技術振興機構 研究員)
概要: 大規模なネットワーク障害が起こると,サーバ計算機自 
体が動作していても,サービスにアクセスできないクライアントが大量 
に発生する.本発表では,ネットワーク障害発生時における素早いサー 
ビス復旧のために,サーバの状態を複製して待機計算機に拡散させる広 
域分散アーカイブの実現について述べる.我々の方式は,スモールワー 
ルドモデルを参考にして設計されたオーバーレイネットワークを介して 
計算機同士が連合することで,省スペース性と耐故障性を両立している.

(3)仮想機械ストリーミングとその応用(英語講演)
原題:Virtual Machine Streaming and its Applications
講演者:Richard Potter(科学技術振興機構 研究員)
概要:Streaming Virtual Machines by using demand fetching and  
prefetching gives users the advantages of large standardized software  
distributions with greatly reduced download times, so these  
advantages become practical for new applications such ubiquitous  
computing, sustainable computing, and flexible Web-based active content.

(4) 効率的なサービス発見のための自律ランデブー型オーバーレイネッ 
トワーク(英語講演)
原題:An Autonomic Rendezvous Overlay Network for Efficient  
Service Discovery
講演者:Khaled Ragab(科学技術振興機構 研究員)
概要:An Autonomic Community Computing Infrastructure (ACCI) is  
proposed as an agile platform for simultaneously hosting multiple  
autonomic cooperative services.  ACCI exploits the resources (e.g.  
processor, memory, storage, etc.) of the end-users.  Moreover, it  
allows both smaller and medium retailers regardless they have no/ 
shortage of resources to outsource their web-services to highly  
available and skilled end-users nodes.  Therefore, a Rendezvous  
Overlay Network (RVON) is required to publish the advertisements and  
to discover the services associated with these advertisements.  The  
main goal of this talk is to discuss various autonomic construction  
schemes of RVON.

(5) 複数の計算機を有効に利用するための仮想マシン技術
講演者:大山 恵弘(電気通信大学情報工学科 助教授)
概要:複数の計算機を連合させて効果的に利用するための2つの 
仮想マシン技術について発表する。第一に、ネットワークで結合された 
複数の実計算機上に仮想的にマルチプロセッサ計算機を構築する仮想マ 
シンモニタVirtual Multiprocessorについて述べる。第二に、多 
様なCPU・OSの計算機間で実行環境を高速に移動すること 
を可能にするシステムQuasarについて述べる。

(6) 自律連合型基盤システムにおけるデータインターオペラビリティ
講演者:北川博之(筑波大学大学院システム情報工学研究科 教 
授)
概要:データインターオペラビリティグループで進めている研究の概要 
を報告する.特に,セキュリティを考慮したデータ相互運用・情報統合 
基盤技術,P2P環境におけるXML情報探索,障害耐久性の高 
い持続型情報源連合等に関する研究について述べる.

(7) 知識発見を用いた情報源連合
講演者:石川佳治(名古屋大学 情報連携基盤センター 教 
授)
概要:ウェブ上に分散して存在する多様な情報源を連合して有用な情報 
を生み出すため,知識発見の技術を用いた情報源の発見および統合に関 
する研究を進めている.本発表では特に,大規模なテキスト情報源を統 
合するための基盤技術である情報抽出に関する取り組みについて報告す 
る.データベースとの連携やデータクリーニング技術の併用などによ 
り,効率と精度のよい手法の開発を目指している.

(8) 文字列解析によるサーバサイドプログラムの静的検査
講演者:南出靖彦(筑波大学大学院システム情報工学研究科 講 
師)
概要:サーバサイドプログラムによって動的に生成されるウェブページ 
の妥当性や安全性を静的に検査するために, プログラムの文字列 
出力を文脈自由文法を用いて近似するプログラム解析を提案す 
る. この解析によって得られた文脈自由文法と安全性や妥当性を 
表す形式言語との包含関係を検査することで, それらの性質の静 
的検査が可能となる. このプログラム解析をスクリプト言語 
PHPに対して実装し, 実用的なPHPプログラムの検査が可能 
であることを示す.

(9) リアルタイム通信が可能な仮想インターネットシステムの実装
講演者:(筑波大学第三学群情報学類/ソフトイーサ社代表取締役会長)
概要:インターネットのような多数のルータやネットワークが複雑に絡 
み合っているIPネットワークを,数十〜数百台程度のクラスタコ 
ンピュータ上に仮想的に構築する研究の中間成果として,仮想レイヤ2 
ネットワークおよび仮想レイヤ3スイッチを自由自在にクラスタ内に配 
置し巨大なネットワークトポロジを作成可能なシステムの実装を解説す 
る.インターネットシミュレータソフトウェア等と異なり,実際にリア 
ルタイムで通信可能な論理的なネットワークを作り出し,物理的なコン 
ピュータをもVPN経由で参加させることができるという特徴を持つ.

以上