アーカイブ

アドホックネットワークにおけるTop-k検索のためのルーティング技術に関する研究

概要PDF

番号 15
氏名 天方 大地
フリガナ アマガタ ダイチ
学位名 博士(情報科学)
取得大学 大阪大学
学位授与日 2015年3月25日
指導教員名 西尾 章治郎
論文題目(主) アドホックネットワークにおけるTop-k検索のためのルーティング技術に関する研究
論文題目(副) Research on Routing Techniques for Top-k Data Retrieval in Ad Hoc Networks
論文概要等

■ 論文概要
 近年,無線通信端末のみで自律分散的にネットワークを構築するアドホックネットワークへの関心が高まっており,緊急災害時などのインフラが利用できない環境での利用が期待されている.また,ユーザが必要とするデータのみを検索する技術は,これまでに多くの関心を集めており,ユーザが指定した条件からデータをスコア付けし,その上位k個のデータを検索するTop-k検索は,その一つの技術である.
アドホックネットワークにおいてもTop-k検索は実用的な検索手段であり,災害地において優先的な救援を必要とする重症患者の検索支援など,様々な状況で効果的に利用できる.本研究では,アドホックにおけるTop-k検索について考え,通信量の削減,モバイル環境への対応,および多様な検索条件への対応の3つの課題に取り組む.無線で通信を行うアドホックネットワークでは,パケットロスや端末の電力消費を抑制する必要があるため,通信量を削減する必要がある.つまり,ネットワーク内の全ての端末にメッセージを送信する手法は効率的ではなく,特にパケットロスにより必要なデータを取得できなくなるという問題が発生する.
 本研究では,クエリルーティングを提案し,この問題を解決する.検索精度を高く維持しつつ,小さい通信量および遅延を達成するためには,Top-kデータの取得に必要な端末のみで検索することが有効であり,クエリルーティングはこれを実現するものである.シミュレーション実験の結果から,提案手法は既存手法よりも性能が高いことを確認した.

■ 学位を取得して
 私はB4のときに,博士後期課程には絶対に行かない,と言いながら,M1のときにあっさり博士後期課程進学を決め,アカデミックの世界には絶対に行かない,と言いながら,今では助教です.これも,普段の研究環境はもちろんのこと,研究を進めていくにつれて出会ったコミュニティや発表の経験等に魅了された結果です.自身が考えた,あるいは重要とされている問題に対して新しい解法を思いついたときも「楽しい」と感じる瞬間ですが,その成果を論文という形で会議に投稿し,(採択されて)発表する,議論する,というのも貴重な経験です.もちろん,国際会議や論文誌に採択されるためには,かなりの労力が必要です.かなりの労力をかけたつもりでもリジェクトされることがしばしばでした.しかし,それにめげずにモノゴトを追求していくことが自身の成長に繋がると思っておりますし,そうやって今後も努力していく必要があることを改めて感じました.

公開URI http://ir.library.osaka-u.ac.jp/dspace/