2020年度 第2回DBSJセミナー
開催日2020年12月23日
セミナー開催の目的
昨年、3回にわたって開催したDBSJセミナーはデータを使って研究開発をする皆様から大変好評をいただきました。セミナー開催後には「データの法的な課題がよく理解できた!」「様々な課題についても引き続きセミナーを行って欲しい!」等の多くのご意見をいただいており、今年度も3回にわたってDBSJセミナーをオンラインで開催します。
今年度はオンライン開催のため、参加費を見直しました!DBSJフルアクセス会員、維持会員の皆様は今年も無料で参加頂けます。この機会に日本データベース学会へのご入会をご検討ください。
2020年度 第2回DBSJセミナー
- 日程:2020年12月23日(水) 13:00~17:25
- 場所:オンライン開催(後ほどお知らせします)
- タイトル:欧州GDPRやカリフォルニア州CCPAだけではない!
海外のデータ保護法制とその対応策について
- 概要:
近年,EUの一般データ保護規則(GDPR)や,アメリカカリフォルニア州のカリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA)等,影響が大きい海外のデータ保護法制が制定されてきており,これらの法圏と関連する日本の事業者は,当該法制への対応が求められています.更に,日本と関係が深く,近年では積極的な事業者の進出が見られる東南アジアの国々でもデータ保護法制を制定する動きが活発化しています.これらは,GDPRを範にしていることで,域外適用や越境移転制限の条項を備えているものもあり,場合によっては中国サイバーセキュリティ法に倣ってデータローカリゼーション規制を導入するなどしており,我々はさらなる対応を求められています.このような状況を踏まえ,本セミナーでは,近年の海外におけるデータ保護法制とその対応策について議論をしていきます.
- 参加費:
- 無料
DBSJフルアクセス会員、維持会員 無料学生 無料その他 5000円
DBSJは新型コロナウイルス下での研究活動に影響を受けている方々を支援するため本セミナーを無料とすることに決定致しました。どなたでも無料でご参加いただけます。
- 参加申込先:
- 以下のconnpass,もしくはPeatixよりご登録ください。(どちらか一方のみの登録で問題ありません。)
https://dbsjseminar.connpass.com/event/196635/
https://dbsj2020-2.peatix.com
- 以下のconnpass,もしくはPeatixよりご登録ください。(どちらか一方のみの登録で問題ありません。)
- プログラム(13:00~)
- 挨拶(木俵 豊 特命副会長) 5分
- 海外データ保護法制と国内事業者への影響(概論)(120分)
ひかり総合法律事務所 パートナー弁護士
板倉 陽一郎 氏
概要:
海外のデータ保護法制の中でも影響が大きい欧州の一般データ保護規則(GDPR),カリフォルニア州消費者プライバシー法(CCPA),中国サイバーセキュリティ法を概説した上で,特に,域外適用や越境移転制限,データローカリゼーション規制を中心に,SchremsII決定後の,十分性認定取得各国(スイス,ニュージーランド,イスラエル等)の動き,無効となった欧米プライバシーシールドの動向,CCPAにならった米国各州法及び連邦レベルでのプライバシー法制定の動き,東南アジアにおける立法へのGDPRや中国サイバーセキュリティ法の影響を概観する. - 休憩(10分)
- 企業における海外データ保護法制の課題と実務対応 (30分)
日立製作所 情報セキュリティリスク統括本部
情報リスクマネジメント部 部長
大門 学 氏
概要:
個人データ保護はグローバル全体で,国,日本,企業で重要な課題になっています.従来の個人データに加え,「データは石油」という新たな認識,及び「国境を越えたデータ流通」という問題にかかわるルールのひとつとしても議論されています.そのルールは,国や地域におけるさまざまな考え方に影響をうけるため,企業リスクとして把握し,対応する必要があります.各国で,個人情報保護法が整備されており,また個人データ保護を本人の人権保護だという考え方が広がっています.2018年5月施行のEUのGDPR(一般データ保護規則)はグローバル全体で影響を与えています.その後,各国でGDPRに類似した法令が制改正されていますが,今後,企業がグローバルで活動していくには,各国の法令等に対応し企業リスクを最小化にしていくことが必要だと考えられ,企業の自主的取組みが重要になると考えています.本講演では企業実務面から見た海外のデータ保護法制対応上の問題や課題,取組みについて発表いたします.
企業実務における海外のデータ保護法制対応の課題と取組み
・企業実務における背景,課題
・企業での個人情報保護プログラム
・企業実務におけるグローバル対応 - クラウドコンプライアンスの現在 (30分)
アマゾン ウェブ サービス ジャパン株式会社
セキュリティアシュアランス本部 本部長
松本 照吾 氏
概要:
デジタルトランスフォーメーションが促進される中で,クラウドに対する期待がより一層高まっています.一方,クラウドにおいてどのようにコンプライアンスに準拠すればよいのか,また,クラウドを活用してどのように組織のセキュリティを高めていくのか,といった議論や実践がまさに多くの組織において進められています.本セッションでは,アマゾン ウェブ サービスにおける様々なグローバルコンプライアンスへの取り組みや実際の様々な業界における事例を通じて,プライバシーやコンプライアンスに取り組む上での課題や留意点,展望をお伝えしていきます. - 休憩(10分)
- パネルディスカッション(60分)
モデレータ:国立情報学研究所/東京大学 喜連川 優 会長
パネリスト:講演者一同
板倉 陽一郎 氏 大門 学 氏 松本 照吾 氏 喜連川 優 会長近年の海外におけるデータ保護法制の動きを踏まえ,本パネルディスカッションでは,個人情報管理や国境を越えたデータ流通における個人情報管理について議論する.